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急な下り坂
2022年10月13日に静岡県駿東郡小山町須走(ふじあざみライン)で観光バスが下り坂で横転事故を起こし、死傷者が出ました。「ふじあざみライン」は富士山にある道路で、全長約12キロ、高低差約1.2キロある坂道です。
この事故は観光バスが、下り坂でフットブレーキを使いすぎたことで「フェード現象」が発生したことにより起きた事故と思われます。
プロドライバーのバス運転手でもこのような事故を起こしてしまいます。
この事故はバス運転手の経験不足、未熟であったことが指摘されています。しかし「フェード現象」は経験してはいけません。「フェード現象」になった時点で事故は99%決定です。なぜなら「フェード現象」が発生した事に気づくのは、カーブが近づいて来たり速度が出すぎたことによりブレーキを踏んだ時にブレーキが効かないことで気が付きます。ブレーキを踏んだ時にブレーキが利かなければ事故は決定です。考える暇はありません。
自動車のブレーキには3種類あります。
通常の運転時に減速、停止するときに使うフットブレーキと駐車するときに使うパーキングブレーキ(サイドブレーキ)、そしてアクスルを戻したときに効くエンジンブレーキです。
自動車はアクセルを踏むことでエンジンに燃料を送り加速します。逆にアクセルを戻すことでエンジンに送る燃料をカットすると、エンジンには減速抵抗が生まれます。これがエンジンブレーキです。
フットブレーキにはドラムブレーキとディスクブレーキがあります。
ドラムブレーキの方が安く、ディスクブレーキの方が良いとされています。
ドラムブレーキはカプセル(ドラム)のように周囲を覆われている中にあります。このカプセルの内側から押すことによってブレーキが効く構造です。
ブレーキ自体の接触面が大きいのでディスクブレーキよりもブレーキの効きが良いとされています。
周囲を覆われている構造なのでフットブレーキを踏んだ時の摩擦熱が逃げにくいので、フェード現象になりやすいです。
深い水たまりを走行するとドラムブレーキの中まで水が入ってしまうことがあります。ドラムの中に水が入るとブレーキが効きにくくなります。(ウォーターフェード)
ドラムブレーキは軽自動車や小型車の後輪に採用されていることが多いです。
タイヤと一緒に回転するディスクローター(丸い鉄の板)を挟んでブレーキを効かせる構造です。
ディスクローターは露出しているので、ブレーキをした時の熱を冷やす効果があります。熱が逃げやすいので、フェード現象になりにくいです。
シフトレバーの一例
エンジンブレーキはアクセルを戻すことによって減速する力ですが、ギアが低いほどエンジンブレーキの抵抗は強くなります。
通常AT車ではDレンジ(ドライブ)で走行しています。Dレンジは自動的にギアを変えてくれますが、アクセルを戻しても高いギアに変わって行ってしまいます。時速40km前後では、体感としてエンジンブレーキをあまり感じられません。エンジンブレーキを強く効かせるには、ギアを下げます。クルマの種類によって違いますが、AT車の場合数字で表示されているものは4⇒3⇒2⇒1(L)の順番でエンジンブレーキは強く効きます。(S)や(B)と表示されるものも多いです。
下り坂で速度を維持したいのにフットブレーキを踏まなければ維持できない時はギアを下げます。それでも速度が出すぎてしまうときは更に下げます。
また同じギアでもAT車とMT車とでは、MT車の方がエンジンブレーキの効きは強いです。
フェード現象はフットブレーキを使いすぎることで、摩擦熱によりブレーキが過熱してフットブレーキの効きが悪くなる現象です。
フットブレーキは踏むことでブレーキまで通じているブレーキオイルを押して、ブレーキが効いています。
べーパーロック現象はフットブレーキを使い過ぎたことで摩擦熱によりブレーキが過熱します。その熱がブレーキオイルに伝わり過熱して沸騰することで気泡ができてしまいます。ブレーキオイルに気泡ができた状態だとフットブレーキを踏んでも圧力がうまく伝わらなくなります。
これがべーパーロック現象です。
フットブレーキに負担がかかりやすいのは車体が重いときです。車体が重いほど「フェード現象」になりやすいです。
運転に慣れている方でも一人で運転するすることが多い人は注意が必要です。家族旅行で多人数で箱根などに行くといつもより車体が重くなるので、「フェード現象」になりやすいこと覚えておいてください。
八王子周辺だと国道20号の大垂水峠がギアを下げての「エンジンブレーキ」が必要な道路です。少し離れると箱根や奥多摩は絶対に使わなければならない道路です。
相模原市の中央区や南区にはほとんど坂道はありません。緑区でも「エンジンブレーキ」を必要とする長い坂道は数えるほどしかありませんが、普段ギアを下げる「エンジンブレーキ」を使っていない人が、箱根に来て「エンジンブレーキ」を使おうとは思いません。普段から短い坂道でも積極的にギアを下げて「エンジンブレーキ」を使うようにしましょう。
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